当院では、1999年9月より、電子内視鏡を導入したのをきっかけに、
胃カメラ・大腸内視鏡を[楽に][安心して][快適に]受けていただけるよう、心掛けています。
胃カメラ
胃カメラについて
咽頭麻酔法を行い、内視鏡と呼ばれる細い管(スコープ)を口から入れ、食道から胃・十二指腸を検査する方法です。
胃が痛い、胃の不快感がある、吐き気がある、胸焼けがする、食事が食べにくいなどの症状があり、逆流性食道炎や、胃・十二指腸潰瘍などが疑われる場合に行います。また内視鏡で直接みることにより、粘膜の状態や炎症、潰瘍、ポリープ、癌などがあるかどうかも調べます。
胃・十二指腸潰瘍や胃がんは、ヘリコバクターピロリ菌感染も関連しているため、陽性例には、除菌療法などを含めた治療も積極的に行っております。
胃がんなど、早期の場合、ほとんどが無症状です。しかし最近は、内視鏡的粘膜切除術(EMR)や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などの内視鏡治療も進歩しております。有症状の方はもちろんのこと、無症状の方でも検査をお勧めしております。


症例
逆流性食道炎
[45歳 男性 : 逆流性食道炎]
約 6 ヶ月前から胸やけ・前胸部違和感などの自覚症状が出現。特に食後に症状が悪化することが多かった。最近では喉の違和感も出てきており、食事を取るのが辛いと感じることが増えてきた。症状持続するため内科を受診し内視鏡検査を受けることになった。
所見:食道下部に炎症が認められた。
食道癌
[60歳 男性 : 食道癌]
30 年以上の喫煙歴あり。最近になって食物が胸のあたりでつかえることが多くなった。様子をみていたが、前胸部の痛みも出現してきたため家族の勧めで受診。内視鏡検査を行ったところ、食道に異常が見つかった。
所見:中部食道に腫瘍が確認され、生検で悪性腫瘍が確定された。
ピロリ感染性胃炎
[50歳 女性 : ピロリ感染性胃炎]
時々胃の不快感を感じることはあったが受診はしていない。定期的な健康診断で胃透視を受け、過去に慢性胃炎を指摘されたことがある。今回の健康診断で再度胃炎を指摘され、詳しい検査を希望して内視鏡検査を受けることにした。
所見:胃の粘膜に萎縮・炎症が見られ、ピロリ菌の感染が確認された。その後除菌療法(内服治療)を受けた。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
[55歳 男性 : 胃潰瘍・十二指腸潰瘍]
数週間前から腹痛(自覚的には胃痛)を訴え、特に食後や空腹時に痛みがひどくなった。数日前に黒色便があり、心配になって内科を受診。内視鏡検査を行った結果、潰瘍が発見された。
所見:胃と十二指腸に潰瘍が確認され、一部出血も認められた。
アニサキス症
[40歳 男性 : アニサキス症]
鯖の刺身を食べた数時間後に激しい腹痛を訴え、緊急で内科を受診。以前にも同様の症状があったが、今回が特にひどく、内視鏡検査が行われた。
所見:胃体部にアニサキスが確認され、内視鏡で除去された。
胃癌
[65歳 女性 : 胃癌]
最近、食欲低下と体重減少を自覚し、家族からの勧めで内科を受診。内視鏡検査を受けたところ、胃に異常が発見された。
所見:胃前庭部に腫瘍性病変が見られ、生検で悪性腫瘍が確定された。
早期胃癌
[70歳 男性 : 早期胃癌]
特に症状はなかったが、定期的な健康診断で内視鏡検査を受けることにした。その結果、胃体部に隆起性病変が発見された。
所見:胃に早期の癌が見つかり病院紹介、内視鏡による切除 ESD(内視鏡的胃粘膜下層剥離術)が行われた。
経鼻内視鏡
経鼻内視鏡について
5mm程度の細い経鼻内視鏡での検査も可能です。
検査後すぐに仕事をされる方、麻酔を使用したくない方には有用です。
嘔吐反射が少なく、検査中に医師と会話をしながら検査出来ます。
まれに鼻出血をきたすこともあります。


症例
早期胃がん ESD
[76歳 女性 : 早期胃がん]
貧血のため当院で胃カメラを施行。
胃角部後壁に約15mm大の隆起性病変あり。
生検病理にて胃癌を疑われたため、他院紹介しESD (内視鏡的粘膜下層剥離術) を施行しました。
鳥肌腸炎
[27歳 女性 : 鳥肌胃炎]
検診採血にてピロリ抗体陽性
胃角部から胃前庭部にかけて均一な小顆粒状隆起が密集して認められ、鳥肌胃炎と診断ピロリ除菌療法を開始した。
大腸検査
大腸検査について
洗腸液で腸をきれいにした後、内視鏡にて大腸を観察します。 下痢・便秘が持続する、最近便の出が悪い、血便があるなどの症状がある方、検診で便潜血陽性の方は、検査をお勧めします。


症例
大腸癌
[60歳 男性 : 大腸癌]
健康診断で便潜血陽性を指摘され受診された。内視鏡検査で大腸癌が発見された。
特に自覚症状はなかったが、精密検査を受けることにより早期発見ができた。
所見:S 状結腸大腸に腫瘍が確認され、生検で悪性腫瘍が確定された。
大腸ポリープ
[55歳 女性 : 大腸ポリープ]
特に自覚症状はなかったが、家系的に大腸癌のリスクが高いため、定期的な健康診断で大腸検査を受けていた。今回の検査で数個の大腸ポリープが見つかり、入院せず外来で内視鏡により切除された。
所見:上行結腸、直腸に大腸にポリープが確認され、内視鏡でポリープ切除された。
虚血性大腸炎
[70歳 男性 : 虚血性大腸炎]
普段から便秘傾向があったが、数日前の排便後に下腹部痛を自覚、その後下血が続いたため受診。内視鏡検査の結果、虚血性大腸炎と診断された。
所見:下行結腸から S 状結腸にかけて縦走する虚血性変化が認められた。
潰瘍性大腸炎
[45歳 女性 : 潰瘍性大腸炎]
約半年前から腹痛と下痢が頻繁に起こり、数ヶ月前から粘血便が見られるようになった。症状が改善しないため受診し、内視鏡検査で潰瘍性大腸炎と診断された。
所見:内視鏡検査で大腸の広範囲にわたる炎症と潰瘍が確認された。